漢方の生薬には血行、つまり血液循環に作用するものが数多くあります。黄蓍、当帰、白朮、キレン草など多くの生薬に血管拡張作用があることが知られています。なかでも脳血管の疾患の治療に高い効果があると知られているのが「キレンソウ」という生薬です。漢方医学で降圧作用、抗血栓、循環機能の調整などお血作用(血液の流れを良くする作用)の高い生薬です。キレンソウは血圧降下、動脈硬化などの血流の障害に作用することは古くから知られています。
脳卒中(脳血管疾患)は、世界3大死因とされ、死に至らなくとも後遺症が残る確率の高い難病です。さらに治療は患者のみならず、家族にも大きな負担となっています。このため脳血管疾患の治療や予防は世界各国で重視され、西洋医学、東洋医学を問わず、日々研究が進められています。
漢方薬は、その成分が身体のすみずみまで行きわたります。西洋薬のように細胞局所に向けた治療法ではなく、身体全体にじわりじわりと作用します。副作用もなく、身体にやさしく治療することができるのです。
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