10月17日(土)14:00より、そごう横浜店9F市民フロアのミーティングルームNo3にて、女優・ヒプノセラピスト(催眠療法士)の宮崎ますみさんをお招きして、「ガンが教えてくれたこと」をテーマに講演会を行いました。
宮崎さんの講演の概要は、下記の通りです。
10月17日(土)14:00より、そごう横浜店9F市民フロアのミーティングルームNo3にて、女優・ヒプノセラピスト(催眠療法士)の宮崎ますみさんをお招きして、「ガンが教えてくれたこと」をテーマに講演会を行いました。
宮崎さんの講演の概要は、下記の通りです。
ちょうど10年位前、私は乳がんの治療で色々と自分に合う治療法を探していたところ、代替療法の権威である日本ホリスティック協会の帯津良一先生からのご縁で、漢方ドットコム代表の大屋さんと知り合い、西洋医学以外の治療法を求めたく、彼女と現在銀座並木通りクリニックの三好立院長と共に、香港や、澳門(マカオ)大学を訪ね、抗がん漢方天仙液の故郷である長白山の天池まで行きました。十年一昔と言いますが、本当に月日の経つのは早いです。
今日ここで講演できることで、当時のことを懐かしく感じます。
10年前の10月のある晩、私は突然自宅で乳がんの宣告を受けました。しかも電話で・・・。電話を受けてすぐにした事が瞑想(めいそう)でした。
「なぜ私は自分をがんにしてしまったのか?」その答えがほしかったから、瞑想をして内観(心の浄化の基礎であり、自分の今までの生涯を振り返ることで現実の自分を知る方法)をしていくと、すぐに答えが見つかりました。
狭くて暗くて寒い部屋の中に、膝を抱えてプルプルと震えながら泣いている少女の自分がいました。
その少女は純粋な私自身の心と本心が具現化された存在だったのです。少女は周囲の期待に応えたいという思いから、自分自身を追い込み、外の世界に無理やり自分を合わせる生活をして毎日を過ごしていました。「これではがんにもなるわ」と思いました。その少女の気持ちを受け止めた瞬間、正直な自分が見えました。
すると泣いていた少女も安堵したかのように両手を広げて安堵している、何とも言えぬ解放感と至福感を全身で感じました。そしてがんにならなければ、私はこれほどまでに抑圧されていた自分に気づく事ができませんでした。
その後手術を受け、術後の予防的標準治療、つまり2ヶ月間の放射線治療を経て、「標準的なホルモン治療を5年間続けましょう」と主治医に言われました。治療を始めたときからものすごい皮膚のただれや倦怠感、不眠症など副作用がでて、最終的には抑うつ状態になり、笑顔が消え、グダグタとカーテンを閉めたまま部屋の中に閉じこもるようになってしまいました。結局10ヶ月でその治療をやめました。
今思うと、そういう時間も私にとっては必要だったのでしょう。人生を再構築していく前に閉ざされた視界の中で目をそむけず、しっかりと自分と向き合う時間でした。副作用に苦しみながらも私の忍耐力、自由意志のおもむく先を見守る神の愛の視線と、なぜ今ガンが私にあたえられたのかという大いなる意図を見失わないように治療に取り組んでいきました。私にとってヒプノセラピー※と出会う事ができたからこそ、前向きな生き方を取り戻すことできました。
※ヒプノセラピーとは、心理カウンセリングの技法のひとつで、表面意識レベルにとどまらず、心の深いレベルでのカウンセリングを可能にするものです。
1958年に、米国医師会(American Medical Association)、米国心理学会(American Psychological Assciation)、英国医師会(British Medical Association)では、催眠を有効な方法として認めています。
人生の中で突如あたえられた病の宣告を誰しもすぐに受け入れられるものではないと思います。命を脅かす重篤な病であるほど、心は混乱してしまうのです。ただし、人間は精神性も試練があるからこそ鍛えられ、成熟していくのです。
私はホルモン治療をやめたけど、私は西洋医学を決して否定しているわけではありません。その10ヶ月のホルモン治療は私には必要だったのかもしれません。なぜならば、どうにもならない副作用に苦しみ、自分の身体の叫びのようなものに耳を傾けた結果、「こんなことをしている場合ではない」という内なる声をキャッチすることができたからです。
治療をやめてから、今は1年に1回定期検査を受けています。私の人生において告知のタイミングはパーフェクトでした。私にとっては、後でも先でもない、そのときのその経験、その瞬間が本当に必要でした。人生に起こることはすべて必然であり、今、与えられた状況がベストなのです。私もインフルエンザや盲腸程度でしたら、これほどの気づきと人生の大きな方向転換には至らなかったでしょう。病に限らず困難が何であろうと、自分自身の意識の変革によってのみ事態は変化するのです。自分の態度、人生への取り組みを変えていくことが第一なのです。
講演の後半は、参加者全員で自律神経を整える<催眠導入呼吸法>などを、宮崎さんから教えて頂きました。日常生活の中で、リラックスしたい時に出来るとても良い方法だと思いました。
講演会終了後にはサイン会が行われました。おひとりおひとりの方と優しい眼差しでお話をなさっている宮崎さんは本当に優しく慈愛に満ちていらっしゃいました。
▲新刊書籍にサインをする宮崎さん