振国腫瘍病院では、抗ガン漢方薬を中心として、漢方薬の点滴や座薬、漢方医学だけにこだわらず、必要に応じて西洋の抗ガン剤
(私が見学したときには5-FU を使用していました)や放射線治療、動脈塞栓術といった西洋医学の治療も併用されます。
西洋、東洋といった垣根を取り払って、とにかく良いモノ、患者さんのためになるものは何でも取り入れよう、という治療
コンセプトです。
今回、日本人のガン患者の人が治療を受けられていました。息子さんが中国で仕事をしている関係から、ご本人を日本から呼び
寄せて治療しているとのことでした。病名は進行胆管癌で、入院当初は歩くこともできなかったとのことですが、1ヶ月程で散歩に出歩けるようになるまで体力が回復し、病状も安定したとお聞きしました。息子さんのそばで治療が受けられること、中国
に来て治療できたことをとても喜んでおられたのがとても印象的でした。
さて、今回拝見した振国腫瘍病院での漢方薬の点滴などの治療は法律上の問題から日本国内での実践は困難です。しかしながら、実際に病状が回復し、元気なお顔を見せる患者さんを見ると、漢方を中心としたガン治療も治療の選択肢として十分ありだと感じました。 |